「何を飲めばいいの？」サウナ後におすすめの水分補給ドリンクとは

サウナで心も体も“ととのう”時間。けれど、その後に何を飲むかでコンディションは大きく変わるのをご存知ですか？

発汗によって失われる水分やミネラルをしっかり補うことは、疲労回復や熱中症予防、美容や健康の観点からも非常に大切です。

この記事では、サウナ後の水分補給の重要性とおすすめの飲み物を、目的別・成分別にわかりやすく解説します。自分の身体に合った正しい水分補給法を、今日から取り入れてみましょう。

サウナ後の水分補給が重要な理由とは

サウナでは体温が急上昇し、それに伴って汗腺が活発に働きます。10〜15分の入浴で200〜500ml、ロウリュや高温環境ではそれ以上の発汗が起こることも。

この発汗は体温調節に重要ですが、体液のバランスを崩す原因にもなります。水分と一緒に重要な電解質も失われてしまうため、補給を怠ると体調不良につながる恐れがあります。

体内の水分量が2%減ると、パフォーマンスや集中力が低下し、3%以上の減少で脱水による頭痛・めまい・倦怠感、さらには熱中症を招く可能性があります。

脱水が進行すると、血液がドロドロになり、心臓への負担も増加します。水分補給は単なるリフレッシュではなく、生命維持に関わる重要な行為です。

汗の主成分は水分ですが、同時にナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの重要な電解質も流出します。これらは筋肉や神経の働き、血圧の調整に関与するため、不足するとけいれんや頭痛、倦怠感の原因になります。

特に連続して複数セット行う“サ活”では、水分と一緒にミネラルもこまめに摂取することが大切です。

喉の渇きを感じたときは、すでに脱水が進行しているサインとも言われています。そのため、サウナから出た直後ではなく、サウナに入る前やセットの合間にも少量ずつこまめに水分を取ることが理想的です。

おすすめは、入浴30分前にコップ1杯（200ml）、サウナセットの間に100〜200ml、終了後に500ml以上を目安に補給する方法です。

多くの“サウナー”は、サウナ利用前後の水分補給にルーティンを設けています。

このように段階的に補うことで、脱水リスクを軽減し、リカバリー効果を高められます。

硬度の高いナチュラルミネラルウォーター（硬水）は、ナトリウムやカルシウムが豊富。便秘解消や代謝向上の効果も期待できます。一方、軟水は飲みやすく体内にスムーズに吸収されるため、日常的な水分補給に最適です。

アイソトニック飲料（ポカリスエット、アクエリアスなど）は血液と同じ浸透圧で、吸収率が高いのが特徴。糖分が気になる人は、ハーフタイプや経口補水液（OS-1など）がおすすめ。汗を多くかいた後には、こうした機能性飲料が心強い味方になります。

麦茶には、抗酸化成分「ピラジン」が含まれており、血流を良くし疲労回復にも役立ちます。ハトムギ茶には美肌効果も期待され、女性のサウナーから人気です。どちらもノンカフェインなので、夜のサウナ後にも安心して飲めます。

自然由来のスポーツドリンクとも言えるココナッツウォーターは、カリウムがバナナの2倍以上。甘さ控えめで飲みやすく、夏場や海外サウナ施設ではスタンダードなドリンクです。脂質ゼロ・低カロリーなので、ダイエット中の方にも最適です。

ビール、コーヒー、エナジードリンクなどは利尿作用が強く、サウナで失った水分をさらに排出してしまいます。体温が下がりにくくなるほか、血圧の急上昇・脱水症状を悪化させる可能性もあるため、サウナ直後の摂取は避けましょう。

サウナで気持ちよく汗をかいた後の一杯は格別。でも、その「一杯」にこそ体調を整える大切な役割があります。

脱水やミネラル不足を防ぎ、疲労を翌日に持ち越さないためにも、自分の目的に合った飲み物を選びましょう。

水分補給は、サウナの効果を最大限に引き出すための「仕上げ」の一歩。「ととのう」ためには、飲み物選びも“整って”いることが何よりの近道です。