【考察記事】走る瞑想──ランナーズハイとマインドフルネス瞑想の意外な共通点

サウナや瞑想で「ととのう」感覚に魅了された方にとって、もうひとつの入り口となりうるのが「ランナーズハイ」です。

「走ることで心が軽くなる」「気づけば無心になっていた」──そんな感覚を得たことがある方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ランナーズハイとマインドフルネス瞑想という一見異なる2つの体験が、実はとてもよく似た心の状態を生んでいることについて考察していきます。


ランナーズハイとは、一定時間以上のランニングを続けたときに突然訪れる、気分の高揚や無心状態、多幸感などの現象です。

これは、脳内でエンドルフィンやアナンダミドといった快感物質が分泌されることにより生じるとされ、身体の疲労感が和らぎ、軽やかに走れるように感じるのが特徴です。

一種の“意識変容状態”ともいえます。


マインドフルネスは、「今この瞬間」に意識を向けることを大切にする瞑想法です。

呼吸や身体の感覚、周囲の音や空気の温度など、現時点の体験に集中することで、思考や感情から一時的に距離を置きます。

実践を通じて、ストレスの軽減や感情のコントロール、集中力の向上などの効果が期待されます。


ランナーズハイとマインドフルネス瞑想は、アプローチは異なれど、次のような共通点があります。

つまり、座っていても、走っていても、私たちは「今ここ」に深く意識を置いたときに、自然と“整っていく”状態を体験しているのです。


実は、ランニングをマインドフルネスの実践として取り入れる動きもあります。

「走りながら、呼吸に意識を向ける」 「足裏の接地感や風の感触に集中する」 「考えごとをせず、ただ身体の動きに耳を傾ける」

こうした姿勢で走ることは、まさに“動く瞑想”と言えるでしょう。 サウナや静かな瞑想と同様に、自分と向き合い、リセットする時間になります。


忙しくて瞑想の時間が取れない、けれど走ることならできる──そんな方に向けて、以下のような工夫をおすすめします。

無理に集中しようとせず、ただ「今の感覚」にそっと寄り添う。それだけで、心と身体が整い始めるのを感じるはずです。


ととのうという体験は、サウナや瞑想といった静の中だけでなく、ランニングという動の中にも存在します。

共通しているのは、「今」に集中し、余計な思考から解放されること。

もし、まだランナーズハイを体験したことがない方は、ぜひゆっくりとしたジョギングから始めてみてください。

走ることが、もうひとつの“ととのう時間”になるかもしれません。

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